マンダラの描き方
~シャーマニズムの視点から曼荼羅(マンダラ)を描く~
マンダラ(曼荼羅)とは?
曼荼羅(マンダラ)とはサンスクリット語で「輪」「円」という意味がある言葉です。マンダラは様々な文化や宗教、教義、実践の中で活用されてきたツール。
マンダラは世界中で活用されてきています。ヴェーダの文化、チベット密教、仏教、ネイティブアメリカンの文化、タオイズム、キリスト教、マヤ、アボリジニ等の文化で活用されてきました。マンダラはこの宇宙や生命のサイクルの象徴として捉えられ、全ての森羅万象との繋がり、覚醒や悟りへと繋がるための瞑想用ツールとして実用されてきています。
心理学者のカールユングもサイコセラピーにマンダラを用い、マンダラから抑圧した感情をリリースさせバランスを取るためや全体性・本質へと繋がるために使っていました。
現代では、宗教的、教義的な瞑想や実践の他に、心身のバランスを取るためや、リラクゼーションやヒーリングなどにも使われ、一般的なツールになってきているように感じます。
シャーマニズムの視点からみたマンダラの世界
シャーマニズムの儀式を数十回と体験してきて実感しているのは、この世界は全てがマンダラであるということです。マンダラとはサンスクリット語では「輪」「円」という意味があると書きましたが、シャーマニズムの世界では、マンダラは「本質を所持している色、形、模様、幾何学」というように捉えることができます。
森羅万象の始まりである「創造の源」「はじまりの瞬間」から放射されている衝動・ビジョン・本質は始めに一つの点として始まり、徐々に色や形や模様などになり、更にそれが様々な概念、物質や意味を創造して、今のこの体のある世界を創造しています。今の肉体や時空のある世界では、様々な概念や情報により複雑化していたり、物質社会として様々なモノとして現れています。そして、体のエゴ(自我意識)の働きにより、葛藤やブロック、ストレスなどの影響があり、本質の流れに人生をガイドするよりも、例え傷ついたとしても安全に生きていける戦略をガイドにして人生を展開させていくということが起こります。こうなると、人生は傷ついたり、不安になったり、と感情が抑圧してしまいます。
全ては創造の源から、文字通り創造されているので、現在目に見えていたり目には見えなくても感じているものは、全てがマンダラです。そして、それは様々な場面に表現されていますが、分かりやすいのは自然の中です。
花、植物、草木、動物などの姿の中に創造の源から放射されているエネルギーを味わうことができます。
マンダラの基本的な描き方
下記が基本的なトミー式マンダラの描き方になります。
1.紙と気楽に使える色鉛筆やクレヨンなどの画材を用意します。
2.まずは深く深呼吸。意識的な呼吸は心を軽くして気持ち的に落ち着きますし、深い意識的な呼吸は私たちの本質・源につながります。
3.マンダラを描く意図をします。意図は何でも構いません。例えば、今必要な情報を得る、今の〇〇な気持ちをリリースさせる、〇〇を手に入れる、等。具体的な意図が無ければ、単に「リラックスする」だけでも構いません。
4.紙やスケッチブックに直感を使って一つの色を選び、大きな円を描きます。マンダラは基本的に円を描くところからスタートします。
5.円を描いたら、円の中を自由に直感を使って色を選んで描いていきます。模様やパターンを描いたり、ただ塗ったり、自由に手をダイナミックに動かして円の中を描いていきます。この時、大切なのは上手く描こうとしないことです。子供のいたずら描きのようなイメージです。直感に任せて手を動かしていきます。利き手とは逆の手を使っても構いません。間違いもありません。描いた線を消す必要もありません。もし間違えたと思っても、それは偶然ではありません。そこから何かが表現されていきます。
6.ある程度終わりかなと思ったり、納得したら終了となります。描くだけでもOKですが、完成したマンダラを目につくところに飾っておくことをオススメします。目についた瞬間にマンダラの意図が意識的に増幅するからです。
ポイントとしては、感情やフィーリングをマンダラとして納める、完了させるという気持ちです。創造の源の純粋なエネルギーは、感情やフィーリングとしてこの世界では味わっているので、感情やフィーリングはとても大切なエッセンスです。また、うまく描こう、正しく描こう、という想いではなくて、とにかく直感で描きます。
マンダラは私たちの本質を表現します。是非、日常に気楽にマンダラを活用して、ワクワク、イキイキとしたよりよい人生を表現していただければと思います。